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【犬】異物誤飲について:長期休暇に伴うお留守番に気を付けて!

■ 犬の異物誤飲とは?

「ちょっと目を離した隙に愛犬が何かをくわえていて、思わず声を上げた瞬間に飲み込んでしまった!」

なんて経験はありませんか?

飼い主様が徹底して家を片付けていてもペットの異物誤飲はどうしても起こりうるものです。

また、お散歩中に誤って拾い食いしてしまうこともあります。

犬は好奇心旺盛なので、興味を持ったものは調べたくなってしまう生き物です。

私たち人は手で持ったり引っ張ったりできますが、犬の場合は感覚が優れた口を使って調べます。

そのため誤って食べたり飲んだりしてしまうのですが、

「何を」「いつ」「どのくらいの量」飲み込んだかで症状や体への影響が変わってきますので、

受診の際はなるべく詳しく症状や誤飲の過程をお聞かせください。

異物誤飲は消化器科をおすすめします。

■ 愛犬が異物を誤飲したかも!?すぐに症状をチェックしましょう!

<症状>

  • 元気なくぐったりしている
  • 吐くしぐさをするのに何も出てこない
  • 落ち着きがなく部屋を歩き回っている
  • 大量のよだれを出している
  • 何度も嘔吐を繰り返す
  • 痙攣(けいれん)を起こしている
  • 呼吸異常(速くて浅い呼吸、呼吸困難)  などの症状が見受けられます。

上記のような症状がみられる場合はすぐに動物病院を受診しましょう。

犬が誤飲したからといって慌てて自身で出す行為は絶対にしないでください。

食道や消化器官を傷つけ悪化する恐れがあります!

■ 犬の異物誤飲で心配なのは消化器障害と中毒症状

<異物誤飲による消化器障害とは?>

食道・胃・腸などの消化器官に閉塞(詰まること)を引き起こすことによってさまざまな症状が現れます。

食道が閉塞した場合、異物誤飲してからすぐにはっきりとした症状がみられることが多いです。

「よだれの量が多い」「落ち着きがなく部屋を歩き回る」「吐くしぐさをするのに何も出てこない」

「呼吸の異常(速くて浅い呼吸、呼吸困難)」などの症状がみられます。

鳥の骨、焼き鳥の串、犬の身体に比較して大きなもの(おもちゃ、ボール等)などが挙げられます。

あまり刺激とならないような異物が胃に詰まると症状が出にくく見た目だけで判断するのが難しいケースもあります。

比較的丸い異物(ボタン、コインなど)は、胃に対する刺激が少なくほとんど症状が出ないため、

X線検査(レントゲン検査)等で偶然見つかるなんてこともあります。

また、幽門(ゆうもん:胃の出口)という部分で閉塞を起こすと、胃に栓をした状態となり、

「激しい嘔吐」が続いて「ショック症状・循環器障害」を引き起こして死亡する場合もあります。

焼き鳥の串のように、尖ったものが胃に穴を開けてしまい、さらには肝臓や肺を傷付ける可能性もあります。

腸閉塞は誤飲をしてから時間が経過しているので症状がすぐには出ません。

「食欲がなくぐったりしている」「ご飯を全く食べない」「嘔吐を繰り返す」「うんちが出ない」「腹痛」

などの症状がみられます。

特にひも状の異物(おもちゃのひも、結ばれていない紙ゴム、ズボンのひもなど)が胃から小腸にかけて詰まると

小腸に傷害が生じるため、非常に危険です。また、お腹がふくれるような場合は、

腸管が壊死したり腹膜炎や敗血症を起こしている可能性があり、命に関わるため、早急な対処が求められます。

<異物誤飲による中毒症状とは>

誤飲した際に、体内に吸収されることで中毒症状を引き起こします。

誤飲した異物の種類によって症状が出るまでの時間も様々で、

数時間後に出る場合もあれば数日後に出ることもあります。

誤飲した直後に症状がないから安心というわけではなく、早めに動物病院を受診する必要があります。

「チョコレート、コーヒーカフェイン類、ぶどう、ネギ類、アボカド、たばこ、人の薬、

乾燥剤、ゴキブリ駆除剤、洗剤」などは誤飲すると中毒症状を起こしやすく、命に関わることもあります。

誤って口にしないように届かない場所に置く、用が済んだらすぐにしまうなど細心の注意が必要です。

✓ 下痢をしている

✓ 吐いている

✓ よだれの量が多い

✓ 食欲がなくぐったりしている

✓ 呼吸の異常(速くて浅い、呼吸困難)

✓ 小刻みに震えている

✓ 痙攣(けいれん)を起こしている

■ 犬の異物誤飲の治療法は?

異物誤飲は「何を」「いつ」「どのくらいの量」飲み込んだかで

症状や体への影響が変わってきますので診断方法もその子に合わせて行います。

触診や腹部のレントゲン検査、エコー検査、バリウム検査、内視鏡検査、血液検査などで診断します。

誤飲した異物の種類や、異物が体のどの部分に詰まっているのかによって治療方法が変わってきます。

食道や胃にある場合は吐かせるための注射や点滴(催吐処置)、内視鏡での異物除去、開腹手術などを行います。

腸にある場合は開腹手術によって異物を取り出します。

取り出す際に腸の損傷や壊死がみられた場合は腸の一部を取り除く処置を行います。

中毒を起こしている場合は原因となっている成分を体内から排出させるための処置や投薬治療を行います。

不安や心配な点はお気軽にご相談ください。

ここから先は実際の症例をご紹介しております。

レントゲン画像を載せておりますので、苦手な方はご遠慮ください。

実際の症例をご紹介

【症例1.】:トイプードル 男の子 7か月

お薬:吐き気止め・下痢止め注射

治療の流れ:嘔吐下痢にて来院され、吐き気止め、下痢止めの注射をしたが、食欲戻らなかったため、バリウム検査を実施しました。消化管に閉塞を認めたため開腹手術を行い、小腸部に詰まった異物を摘出しました。異物(髪の毛、ゴム、ゴミなどが絡まった物)は約10cmほどありました。手術後は一時入院し、翌日回復したため退院。

まとめ

犬の異物誤飲は、うんちとして出てくる場合もありますが、

食道・胃・腸に詰まり内臓を傷付け緊急手術が必要になるケースもあります。

特に、長期休暇に伴う留守番や少し目を離した間の出来事は、何を口にしたか判断できないので、

飼い主様が普段から室内に危険なものを置かないことや使ったらすぐに元の場所にしまうなど、

しっかり管理・対策する必要があります。

また、異物誤飲の疑いがある場合は、飲み込んだものや症状を確認してすぐに動物病院を受診してください。

誤飲直後に症状がない場合も安心していいわけではないので、無症状でも早めに受診いただければと思いま

す。

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