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内分泌科

あなたの愛犬・愛猫にこんな症状はありませんか?
もし、あなたの愛犬・愛猫にこれらの症状が見られるなら、内分泌の病気に罹っている可能性があります。

元気のない犬

こんな症状が気になったことはありませんか?

  • 最近、水分を多く摂取していませんか?
  • 排尿の回数が多い
  • なぜか元気がない
  • 健康的な食事をしていても、体重が減ったり増えたり…

内分泌疾患の初期症状は目立たないことが多いので、ペットにとっていつもと違う行動をとっているように見えるかどうかに注意を払うことが重要です。
いつもと違う行動をとっているように見えたらご相談ください。
近年、糖尿病、高脂血症、肥満など、動物の生活習慣病と呼ばれる病気が増えてきています。

院長イラスト

内分泌疾患とは?

内分泌系は、外部環境と体内環境の変化に応じて、成長や代謝を調節するだけでなく、体内環境を一定に保つ役割も担っています。
これには、体液量やミネラルバランスの維持も含まれます。
下垂体、副腎、甲状腺、膵臓、生殖腺(精巣、卵巣)などの内分泌腺で作られたホルモンが血液中に入り、特定の臓器に作用することで、内分泌系が機能します。
内分泌疾患とは、ホルモンの産生、分泌、輸送、代謝、作用の障害によって引き起こされる疾患の総称です。
「内分泌疾患」という用語は、ホルモンの合成、分泌、輸送、代謝、または作用の異常によって引き起こされるあらゆる状態を指します。
また、内分泌疾患は、ホルモンを分泌する腺を指すこともあります。

内分泌系の代表的な疾患

クッシング症候群、別名副腎皮質機能亢進症

クッシング症候群とも呼ばれるこの疾患は、犬の内分泌疾患の中で比較的多く
診断されるタイプの疾患です。
副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることで、副腎皮質機能亢進症と呼ばれる状態になるものです。

犬

排尿過多、腹部膨満感、脱毛、毛づやが悪くなるなどの症状が出ます。
さらに、糖尿病や免疫力の低下など、さまざまな病気の前触れとなることもあります。
さらに、この症状は、糖尿病、免疫系の低下、および病気に対する抵抗力の低下など、さまざまな病気の原因となる可能性があります。
病状が判明した後、できるだけ早く自宅で治療し、注意深く観察することが重要です。

犬、猫に多い内分泌科の疾患

甲状腺機能低下症

クッシング症候群に続き、犬の内分泌疾患の中で最も多く見られるのが甲状腺機能低下症です。
甲状腺ホルモンは、正常な成長と発達に必要な代謝ホルモンの一種です。また、これらのホルモンは、毛周期のうち成長を担う段階を刺激します。

甲状腺機能低下症には、自己免疫性甲状腺炎と特発性(原因不明)甲状腺機能低下症の2つがあります。
自己免疫性甲状腺炎は甲状腺の炎症が特徴で、特発性甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの産生が不足することが特徴です。
脱毛、再発性膿皮症、体重増加、活動量低下などの症状があります。

治療は、検査結果や患者さんの全身状態を考慮しながら、適切な量のホルモン製剤を経口投与します。治療開始後は、定期的にホルモン値を測定し、適切な血中濃度が保たれるように投与量を調整します。
症状がなくなっても、一生薬を飲み続ける必要があります。
症状の改善には、数週間から数ヶ月かかることもあります。
また、二次感染やその他の合併症が発生した場合の治療も行います。

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は、分泌される甲状腺ホルモンの量が増える病気で、一般的に8歳以上の猫に見られます。
甲状腺機能亢進症の基礎疾患としては、良性の過形成である甲状腺腫が最も多くみられます。
血液中の甲状腺ホルモンの量が増えることで、新陳代謝が活発になり、性格が攻撃的になったり、食欲があるのに痩せてしまったりします。
また、病院での健康診断で心拍数の上昇や高血圧が発見されることもあります。
治療法としては、内科的治療が主な治療法となります。

内科的治療では、抗甲状腺剤を内服し、甲状腺ホルモンの働きを抑制することを目的とします。
高齢の猫では甲状腺ホルモンの濃度が高いことが多く、血液循環を維持し、腎機能の低下を補っているように見えます。
この病気の長期管理には課題があり、この部分が最も難しいところです。
まず、薬で甲状腺機能を抑制し、心臓や腎臓に悪影響がないかどうかを調べます。

糖尿病 Diabetes Mellitus

糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンの作用が不足することで起こる代謝性疾患です。膵臓は、インスリンを分泌する役割を担っています。膵臓は、血液中のブドウ糖の量を減らすことができる体内で唯一のホルモンであるインスリンの産生と分泌を担っています。
インスリンの作用が不足すると、代謝が悪くなり、筋肉や脂肪組織での糖利用率が下がり、血液中のグルコース濃度が上昇し、尿中に糖が検出されるようになります。犬の糖尿病は、中高年のメスに多く、太り過ぎが原因ではなく、免疫介在性疾患や膵炎が原因で発症することが多いようです。
猫の場合、他の病気が引き金となって発症することもあるため、基礎疾患の有無を検査することが必要です。

糖尿病の治療

  1. インスリン療法:正常な血糖値を維持するために、自己注射でインスリンを皮下投与する。
  2. 食事療法の利用、体重の管理(特に肥満の猫)
  3. 併発疾患(慢性膵炎、発情など)、内分泌疾患(副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症など)、感染症(口腔疾患、膀胱炎など)、腫瘍、その他の疾患に対する治療

治療方針としてはインスリン療法が中心となり、生涯にわたって継続する必要がありますが、猫の場合、例外的にインスリン注射が不要になる場合もあります。

内分泌科の疾患の評価・診断に関する内容

内分泌科の疾患に対して行われる主な検査は、以下の通りです。

初診時の問診

以下のような症状がある場合は、内分泌疾患の可能性があります。

多尿

水分摂取量と排尿回数の両方が増加することをいいます。

多食症

食べているにもかかわらず
体重が減少している場合は要注意です。

脱毛

特に左右対称の脱毛や、脱毛に伴うかゆみがない場合。

診察風景

体の検査

内分泌疾患を持つ動物の場合、その多くはそれぞれの疾患に典型的な臨床症
状を示します。
これらの臨床症状をよく理解し、内分泌疾患を疑うところから検査が始まります。

ねこの体の検査

血液検査

臨床症状から内分泌疾患が疑われる場合、その診断を確定するため、また内分泌疾患を助長・悪化させるような基礎疾患を探すために、患者さんの全身を総合的に調べます。
内分泌疾患は、全血球数、血清酵素、ミネラルバランスなどの生化学的検査で特徴的な変化を示すことが多いため、適切な治療を行うためには血液検査を行うことが必要です。
また、確定診断のために、症状によってはホルモン測定や負荷試験、刺激試験などを行うこともあります。

血液検査風景

尿検査

尿の濃度が変化し、尿比重の変化として現れます。
多尿は多くの内分泌疾患、特に下垂体疾患や副腎疾患でよくみられます(USG)。
糖尿病では、病状の進行に伴い、脂肪の分解物であるケトン体が血中に増加します。

尿検査

これに加えて、尿中に糖が含まれるようになり、これも病気の症状のひとつとなります。
尿中にケトン体があると、糖尿病性ケトアシドーシスになる可能性があり、昏睡や死を防ぐために迅速な治療が必要な状態です。
尿検査は、このような体の大きな変化を発見するのに役立つ方法の一つです。

画像診断

内分泌疾患やその他の疾患の原因を調べるために、レントゲン検査や超音波検査を行います。
また、状況に応じて、下垂体や副腎を調べるためにMRIやCT検査などの画像診断が行われることもあります。

画像診断