猫の尿路出血(血尿)の症状・原因・予防のポイント
■尿路出血(血尿)の症状
こんな症状ありませんか
- トイレの回数が増える(頻尿)
- 尿が少なく少ししか出ない
- 排尿時に痛そうに鳴く。
- トイレ以外の場所で排尿するようになる
- 尿の色がピンク・赤・茶色っぽい
- 食欲の低下や元気がなくなる
■そもそも尿路出血ってどんな病気?
猫ちゃんの尿路出血(血尿)とは、尿の中に血液が混ざる状態を指します。健康な猫ちゃんの尿は淡い黄色をしていますが、血が混じるとピンク色や赤褐色に変化します。
血尿は膀胱や尿道、腎臓など尿路系のどこかで炎症や損傷が起きているサインであり、放置すると症状が悪化するおそれがあります。
■原因
猫ちゃんの尿路出血にはさまざまな原因があります。代表的なものを以下に示します。
- 膀胱炎(細菌感染やストレスによる)
- 尿路結石症(ストルバイト・シュウ酸カルシウム結石など)
- 外傷や腫瘍による出血
- 腎臓や尿管の病変(腎炎・腫瘍など)
■検査と診断
血尿が見られた場合、まず尿検査を行い、血液や細菌、結晶の有無を確認します。必要に応じて血液検査で腎機能や感染の有無を調べ、超音波(エコー)検査で膀胱や尿道内の異常を確認します。結石が疑われる場合はX線検査を行い、種類や大きさ、詰まりの有無を判断します。
■治療法
治療は原因に応じて異なりますが、一般的には以下のような対応を行います。治療後も再発を防ぐために、食事・飲水・ストレス管理を継続することが重要です。
- 細菌性膀胱炎の場合:抗生物質の投与
- 結石症の場合:結石を溶かす療法食または外科的除去
- 尿閉(詰まり)の場合:カテーテルによる排尿措置と入院治療
- 痛みが強い場合:鎮痛剤・消火剤の投薬
■予防と日常ケア
猫ちゃんの尿路出血を予防するためには、日常生活でのケアがとても大切です。
- 常に新鮮な水を飲める環境を整える(循環式給水器などの活用)hhhh
- 塩分やミネラルを控えた適切なフードを与える
- トイレを常に清潔に保つ(複数飼いなら猫ちゃんの数+1個が理想)
- ストレスを減らす(静かな環境・遊びの場を確保)
- 定期的な尿検査や健康診断を受ける
■当院の取り組み
川口市ピア動物病院では、猫ちゃんの尿路疾患に対して総合的な診療を行っています。尿検査・画像検査を組み合わせ、原因を特定したうえで最適な治療プランをご提案します。また、再発を防ぐために、フード管理・水分摂取・ストレスケアまでトータルでサポートしています。血尿が見られた際は自己判断せず、早めにご相談ください。
