血液検査では主に体の中の状態がある程度わかることが多いです。
検査項目としては、
貧血や脱水
炎症
肝臓の機能
腎臓の機能
糖尿病ではないかどうか見る項目など色々あります。
それでは、その検査項目についてもう少し詳しく説明しましょう。
- 貧血や脱水があるかどうか
赤血球数 ヘマトクリット値 ヘモグロビン値の3つで見ます。
これらが正常よりも少ない値であれば、貧血が存在していることがわかります。 逆に正常よりも高ければ、脱水が存在しています。
- 炎症があるかどうか
白血球数で見ます。正常よりも高い値であれば、体の中のどこかで炎症があるんだとわかります。正常よりも低い値であれば、抵抗力の低下が心配です。
- 肝臓や胆嚢系統の機能
GPT、GOT、ALPで見ます。正常よりも高い値であれば、肝機能の低下など疑えます。
- 腎臓の機能
BUN(尿素窒素) Cre(クレアチニン)腎臓の機能を見るものです。
これらが両方高い場合には、腎機能の低下があるかもしれません。
- 糖尿病でないかどうか
血糖値を見ます。これが高い場合には、尿に糖分が出てしまうため糖尿となります。
これらを組み合わせて、例えば
*白血球が高くて、GPT・GOTがとても高くなっている場合は、肝炎が疑われます。
*白血球が高くて、BUN・Creが高い場合には、腎炎が疑われます。
*貧血があって、BUN・Creが非常に高い場合には、慢性の腎不全があるのではないか?
このように、項目は単独で見るのではなく、それぞれを組み合わせて見ていきます。そうすることにより、有益な情報を得ることが可能になるわけです。
また、体の具合によっても、どの検査をするかを決めることもあります。
例えば
最近、とっても食欲があって、水もがぶがぶ飲んで、オシッコもいっぱい出る。それなのに痩せてきているようだ。こんなときは糖尿病を疑い、血糖値を測ることにより、糖尿病なのかどうかの判断がつきます(尿検査でも、糖尿病かどうかの判断はつきます)。
まずは飼い主さんからの情報、そしてその症状から血液検査が必要であれば採血をし、そのデータを見ながら治療を進めていきます。
*ワンちゃん、ネコちゃんは、1年で大人になり、あとは人間の4倍の速度で歳をとっていきます。あっという間に飼い主さんの年を越していきます!
早期発見できるものは症状が出る前に!
是非、半年に1回は血液検査(健康診断)を受診してください。
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